2015年03月26日

散髪屋さん

◇「全体人間たれ」 ~研ぎすましてゆこうか
もういつの頃からか、今お世話になっている散髪屋さん(床屋)に通い始めて20年になります。
今の住み家に移る前からですから、引っ越して遠くになってもこだわって通っております。
勤め人ならとうに定年を越えたお歳のマスター。
私が通い始めたあの頃には幾人かのスタッフがいましたが、今はおひとりで切り盛りしておられます。
そして何より、新規顧客開拓には興味もないようで、
私のように長年通う固定客だけを相手に、「新規客はいらないよ(マスター?談)」と言います。
じゃ私も、「最後まで面倒みてよ、他所は行く気ないからね」と(笑)
たぶん、その刀尽きるまで…というか、California Fitness 教練

ハサミ尽きるまでご縁は続くと思います。

マスターは昔ながらの職人気質で、カットしながらウンチクを語ります。
私も随分と、奥深い理容の世界を聞かされました。
今では自分のハサミを研ぐ人も稀だそうで、
刃物は違えど、かつて私の親父が語ることとの共通点が、
なんだか聞いていて「うんうん」と頷くことも多かったと思います。
私も子供のころから親父の道具(刃物)の手入れを見て育ちましたから。
「その人の道具を見れば、仕事ぶりが見えてくる。」
たしかに、そうなんだと思います。
私の職業には少し縁遠い話かもしれませんが、
やはり、そうしたマインドはどこかで活かしてゆけるものと、心にずっと備えております。

さて、そうした道具。 こと刃物の世界なのですが、素人にはわからない、California Fitness 教練用途によって研ぎ方ひとつ違います。
そして何よりも、自分で研ぐからこそ少しでも切れ味が劣っていたらすぐさま研ぐそうです。
研ぎを外(刃物店)に出している人は、こまめに研ぎに出すわけにはいきませんから、
使うにつれて減る切れ味、つまり完璧な切れ味の満たないまま使い続けることになります。
したがって、その仕事ぶり(出来栄え)も、おのずと…。
最高の仕事とは、やはり「道具から」という理由はここにあります。

さて、その道具が用途に応じて微妙に違う…ということですが、
これはゴルフ道具のように、用途に分かれて別々のものがあるといった意味のことだけでもありません。
例えばこんな話も聞いたことがあります。
服飾業界における裁ちバサミでも、California Fitness 教練同じ形をしたハサミでありながら、
布帛用とメリヤス用とは研ぎ方が異なる(別けている)そうです。
今ではその違いすら分からない業界人も多いとか…。
どこにでもある時代の波と捉えるだけでいいのでしょうか?
何か大事なことが失われているような気がします。

理髪用のハサミ、服飾用のハサミ、あるいは料理人の包丁…
それぞれの仕事に合わせた刃物のみならず、
研ぎ方ひとつ、使うその人のスタンス、マインドが息づいているのですね。

私たちが人に出会い、語り、深め、結んでゆく上で、
このことが、何かのヒントになるのでは?
と、いろいろ考えておりましたら、
ある思想家がこんなことを言っていたのを思い出しました。

「全体人間たれ」

誤解なさるといけませんので注釈を加えますと、
これは全方向の人に、ということで
もの凄くカンタンに私の言葉に置き換えますと、
いろんな人の気持ちに深く理解できる人に、ということでしょうか。
なかなかハードルの高い理想なのかもしれませんが。
散髪屋さん

自分を先の道具、とりわけ刃物に喩えますと、(かなり無理のある喩えですね?笑)
一本気な切れ味ではなく、
要所要所で、研ぎ方も変えてゆくことが、
「全体人間たれ」に通じてゆくのではないかな?と、ふと思いました。

Posted by めけ  at 16:07 │Comments(0)

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